新しい漫画を探すのは時間も手間もかかりますよね。10月に1巻が発売されたばかりの作品の中からおすすめの作品を紹介しますので、参考にしてみて下さい。各作品の画像はAmazonへのリンクになっているので、気になる作品はそちらからどうぞ。
先月9月の新作情報はこちらから
スーパースターを唄って。 1巻
幼い頃にシャブ中の母親を亡くし、数年前に最愛の姉を亡くした雪人。17歳、売人。 暴力と薬と借金に塗れた雪人が、親友と音楽に救いを求めるドロドロでギラギラしたHIPHOP漫画。
正直、HIPHOPにはそれほど興味はない。だけど素晴らしい1話で続きが気になって、1巻のラストは震えるほど響いた。衝撃作です。
あくたの死に際 1巻
心を病んだエリートサラリーマンが、売れっ子作家になった学生時代の文芸部の後輩に再会してもう一度小説を書く話。普通が良い恋人や、ラノベを書かせようとする担当、期限が迫る休職期間など、多くの障害が待ち受けている。
周りの目が気になる常識人ぶった主人公が後輩の言葉で奮起するんだけど、辛辣な言葉を浴びせながら誰よりも正しく主人公の事を評価している後輩という2人の関係性は大好物です。
路傍のフジイ 1巻
40代非正規雇用の独身男性フジイ。周りからは寂しくてつまらない人生を送ってそうと思われがちだけど、本人は多趣味で毎日楽しんでる。自分をしっかり持った言動、なりたいものは不老不死、そんなフジイに興味を持ち出す同僚たち。淡々と進みながら、少しずつフジイの魅力が伝わってくる。ぜひ一度読んでみてほしい。
環と周
よしながふみ最新作は1巻5話完結のオムニバス物語。色々な時代、色々な関係の環と周の話が集約し、エピローグへと向かい素晴らしい余韻を残してくれる1冊でした。よしばがふみらしく「好き」の形を描いてくれた作品だったと思います。
最後に新連載開始という最高のお知らせが待っていたので、これからも期待してるし応援してます。
だんドーン 1巻
警察コメディ『ハコヅメ』の次は幕末薩摩藩、どうやら警察組織を作る話らしい。細かい事が気になる武士らしくない男が、持ち前の腹黒さを活かして情報戦に挑む。テンポも笑いも健在で安心して読めて面白い。待っていた新連載には感謝しかない。応援してます。
ジェイエム 1巻
ハードボイルドに憧れるちょっとおバカな殺し屋のおっさんと、イジメと毒母に悩む女子小学生が入れ替わる。また入れ替わりかと思ったけど、賢い小学生に説教され、ママを怖がる殺し屋がかわいくて面白い。きのことたけのこ、どっちを選んだか気になる。
陰キャギャルでもイキがりたい! 1巻
サブカル好きでコミュ障な陰キャのギャルたちが、陽キャやギャル、オタクも含めた各方面を激しくディスりながらもインスタやTikTokに憧れる話。
ディスりながらもリスペクトしてる感や、ふたりの仲良しさも会話の楽しさも良いですね。
アスミカケル 1巻
祖父の介護を手伝いながら日常を過ごす高校生が、総合格闘技を始める話。家族の問題と性格や友人にメガネっ娘、色々抱えて強くなる事を目指す。
テンポ良く進む分かりやすい物語が読みやすくて面白い。PRIDE好きだったからこの先も楽しみにしてます。
鵺の陰陽師 1巻
幻妖と呼ばれる妖のようなものが見える少年が出会ったサブカル好きな美女幻妖の鵺に幻妖退治を頼まれる。適当なノリの鵺や、適度に雑な話の流れ、キャラたちの奔放さが独特で面白いです。鵺と、途中から出てきた陰陽師は仲が悪いけど目的は同じようだし、先が楽しみです。
国家心中 枝田作品集
描き下ろしを含めた9作品の短編集。1作目の『愛の式日』と描き下ろしの最終話は狂っててとても好き。『幸福な食卓』も良かったですね。 作者の解説が各話後にあるんだけど、これのQ&Aがざっくりしててとても好きです。
まだら模様のヨイ 1巻
朝田ねむいが描くSF物語。遺伝子改良で人とは違う能力と見た目のヨイ。親にバケモノと呼ばれ、引きこもっていたけど家を飛び出してあるコミューンにたどり着く。悪そうな集団、頭の悪い味方、謎の力が登場して、まだまだこれからの話。期待してます。
グッドナイト・ワールドエンド 1巻
仮想空間で遊ぶゲーム内での仲間たち。現実でも出会った3人の内、ひとりが悲劇に見舞われる。仲間を救うために立ち上がった2人の男女の物語。完結した前作との繋がりが気になるけど、まずはしっかり完結まで描いてもらいたい。『夜人』もよろしくお願いします。
ティアムーン帝国物語~従者たちのお茶会~ 1巻
『ティアムーン帝国物語』のスピンオフ。ミーアの専属メイドに任命されたアンヌが主人公の話。他の従者たちと仲良くしたり、協力したりを本編の話とリンクさせながら楽しく進んでいきます。さらにコミカルな話になってます。
10月に発売された新作漫画の感想をまとめました。
かなり豊作でした。『スーパースターを唄って。』『アクタの死に際』『路傍のフジイ』はそれぞれ個性的で良い意味で今風の作品な気がします。
よしながふみの単巻オムニバス『環と周』はさすがでしたし、『だんドーン』『ジェイエム』はどちらも前作に引き続き期待できる面白さでしたしおすすめですね。
みなさんの楽しい漫画生活の役に立てたら嬉しいです。
2023年上半期の新作情報はこちらにまとめてあります
最後に、今まで読んだマンガの感想を、月別にまとめた記事を貼っておくので、よろしかったらご覧ください。