田舎民きのこが、大都会に出るとすると、それはコラージュ素材やら文房具やらを探しに行くことがセットです。
特に、古いもの、手触りのあるもの、布や糸、こういったものは、実際に見てみないと好みのものかどうか判断しづらいので、大都会に出たときに優先して探すべきものです。古いものは田舎にたくさんあるとお考えでしょう?ありますとも。ありますけども、古くて「素敵な」ものは都会にあるんです。
わたしが知らないだけかもしれないんですが、古いもの、特にアンティークではなくヴィンテージというようなものは、東京方面よりも大阪方面の方が充実しているように思います。ちなみに、東京方面で手っ取り早く、ぐいぐいとヴィンテージのものを手に入れたければ、断然、圧倒的に、イベントがおすすめです。ジャンクショーだったり蚤の市だったりです。
そこで、大阪。
大阪には、こういったものが好きで知らない人はいない、というようなお店がいくつかあります。そのなかでも、わたしが好きで、一度行った後も、また行きたい!と思うお店をご紹介します。
オソブランコ
なんばHatchの横の湊町西交差点を入って進めばすぐ。
物量がすごい。密度がすごい。お店に足を踏み入れたとたん、物のパワーでギュン、とテンションが上がるお店。さらっと見ただけでは、絶対に見逃しているから、手前にある商品を丁寧にズラしてその裏側も確認すべし。ディスプレイ台と思われた引き出しの中にもしっかり商品が入っているから。
本格的な年代物の紙ものがザクザクあって、小分けで激安になっていたり、他の商品の下からひょっこり出てきたものがお宝だったりで、とにかくしっかり掘ることを強くおすすめしたい。ひとつ奥の部屋に進むと、ヴィンテージのぬいぐるみなんかがこれもまた所狭しと並んでいて、ここにはDDR(東ドイツ)の食器だとか、雑貨だとか。またその奥の部屋に進むと、makomoさんグッズの部屋。
お店の隣には、ギャラリーが併設されていて、時折個展なども開かれています。
オソブランコ
大阪市浪速区幸町1-2-36 2F
open 12:00-20:00 土日祝 12:00-19:00
close 水曜日、第2土曜日
フラナガン
めちゃめちゃかっこいいレトロビルの中にあるお店。
あまりに建物がかっこよすぎてお店にたどり着くまでに時間がかかる。
こじんまりとしたスペースに、とても見やすくあれこれが並べてあって、しっかりと吟味できる。お店は小さめなのに、店員さんの圧とか全然なくて、ものすごく居心地がいい。品揃えは建築系の古本が多め。安価な設定でコロン、と雑に売られている古本も、意外な掘り出し物がある模様。(きのこが何気なく買ってきた70年代のペーパーバックはディック・ブルーナが装丁を手がけていたものでした)あと、よくよく見ると謎のボタンとかがちょこちょこっとあったりして、サイトを見た感じで受けたゴリっと武骨なイメージとは違って、自由な感じで爽やかないいお店。
FLANNAGAN
大阪市中央区南船場3-2-6 大阪農林会館4階
open 12:00-19:00
close 火曜日
チャルカ
東欧雑貨、あじ紙の聖地みたいなお店。
以前、まだお店が西大橋にあった頃、何度も足を運んでは、ごっそりあれこれを買い込んだ、きのこの原点のようなお店。今の場所に移ってからは、まだ機会がなくて行けてないんだけど、ネットショップを見るかぎり、おそらく以前と変わらぬ品揃えの感じ。
本格的な年代物から、チャルカオリジナルの紙ものまで、どれもとても綺麗な状態で並べられているので、埃っぽさとか匂いなんかが気になるものはほとんどない。
手芸用品も充実で、今となっては貴重な、本物の東欧のガラスボタンが雑貨みたいにちんまり並べられていて、超絶にかわいい。
コレクション探し、素材探しのどちらでも頼りになる、ガチでお買い物向きのお店。
店主さんがチェコや手芸に詳しくて、関連する本が何冊か出版されていたり、オリジナルの紙ものが全国各地のフェアやイベントに並んでいることも多いので、車輪のロゴ、見たことがある人も多いかもしれない。
CHARKHA
大阪市中央区瓦屋町1-5-23
open 木金土 13:00〜18:00
どのお店も紙ものに関しては価格に大きな開きはないから、年イチでそれぞれのお店に買い物に行くとすると、きのこが設定する金額は、それぞれ5〜6,000円程度(食器やぬいぐるみなどの高額商品を除いた、文房具・紙もので)。目についた欲しいもの全部、というわけにはいかないけど、そこそこ選んでだいたい予算内。
古びた、年代物の紙ものを探している方に、ぜひ行ってみてもらいたい3店です。