きのこです。
わたし、不穏な映画が大好物で、
1年中いつでも食せるんだけど、
夏が終わって、秋の気配が急に強まる、
まさに今ぐらいの季節には、
とくにおいしくいただける。
不穏な映画、いまが旬の季節だと思うんですよね。
そこにまた、
タイミングよく訪れる連休。
虫の声を聞きながら、
じわじわと不穏が締め付けてくる、
真綿のような不穏映画を、
6作品、ご紹介したい、したい。
きのこが選ぶ、
不穏映画、6作品。
不穏指数を計測してみると、
以下のとおり。(きのこ調べ)
不穏には個人差がありますので、
用法容量を守って、お楽しみください。
言わずと知れた、
結末を言ってはいけない映画。
死者が見える男の子の、
悩み多き毎日のお話。
10歳ぐらいのオスメントくんの、
眉間のシワが物語る、不穏さ。
オスメントくんだけに注目して、
オスメントくんだけを愛でていても、
徐々に不穏が忍び寄ってくるのが分かる、
わかりやすい、不穏映画。
ただ、後年、大人になったオスメント氏が、
あまりに愛らしく、すてきな紳士に仕上がって、
ネットを賑わしたのをお忘れでない方は、
暖かい気持ちになってしまうかもしれない。
正統派、不穏映画。
孤児院からやってきた少女が、
なんか、おかしいな?ってお話。
エスター役のイザベル・ファーマンが、
『ミザリー』のキャシー・ベイツ並みに不穏。
不穏の使者すぎて、ぞわぞわする。
違和感の正体までの道筋は、
なかなかの真綿感。
じわじわ、じわじわ、じわじわ。
制作にレオナルド・ディカプリオの名前があるんだけど、
なんだったか、全然思いだせない。
エドワード・ノートンの回想から始まる、
ブラッド・ピットとの思い出、
地下ファイトのお話。
エドワード・ノートンがいい。
エドワード・ノートンが、
徐々に、困っていく様が、いい。
徐々に、なんだかよくわからなくなっていく様が、いい。
不穏映画にしては珍しい、
ハイテンションで、スピード感のあるタイプ。
ジャレット・レトも出てるはずなんだけど、
どこだった?
なんの前触れもなく、
不特定多数、そのあたりにいる、
ほぼ全員を、自殺に向かわせる、
正体不明のなにか、のお話。
『シックス・センス』の、
ナイト・シャマラン監督。
映画のどこを切り取っても不穏。
ズーイー・デシャネルが、
ただ、電車に乗ってるだけでも、不穏。
ずーっと、低いテンションで、
本当にじわじわと、追い詰められる、
いや、本当に追い詰められてるのかどうか、
それはさておき、追い詰められていく感じ。
陽気じゃないジョン・レグイザモと、
シャマラン映画のアイコン、老婆。
お見逃しなく。
夫の地元に転居、
そこで出会った夫の同級生、
こわいんですけど、ってお話。
監督、出演のジョエル・エドガートンが、
とにかく、超絶に、猛烈に、いい。
見終わった後、
自分の思考を後悔する。
わかったつもりになってた自分に、
がっかりする。
そして、絶対に、もう一度、見る。
全然違う映画に見える。
ここまでがセット。
あれこれと、
面倒を見てきた少年マーティン、
なんか、ちょっと、おかしいな、ってお話。
監督は不穏の神、ヨルゴス・ランティモス。
こんなに純度の高い不穏が抽出できるなんて、
もう、なに、どうなっちゃってんの。
ヨルゴス・ランティモスの映画は、
どれも、いままで見てきた、不穏とは、
まるで質の違う、純度の高い不穏が、
これでもかこれでもか、と、
豊富に、潤沢に、じゃぶじゃぶ、
提供されてくる。
これは、不穏耐性のない人は、
防御手段を用意して、望んでほしい。
コリン・ファレルより、
ニコール・キッドマンより、
少年マーティン、バリー・コーガンがよい。
延々と、ずっと、見ていたい。
間が不穏。
何もしてないのに、とにかく不穏。
身体の隅々まで、
不穏に浸った時間を過ごしたい、
そんなあなたに。
最後になりましたけども、
不穏映画は、じわじわとHPを削りますので、
くれぐれも、ご自身の残りHPに留意して、
お楽しみいただけますよう、
よろしくお願いいたします。