パソコンが普及し始めた頃から、
「手書き文字なんてそのうち書かなくなるし」
とかいって、
自分の字の矯正をしなかったことを、
心から悔やんでいます。
きのこです。
ぜんぜん、ほんと、ぜんぜん、
手書きの文字、なくならないし。
むしろ、価値あがってるし。
何年か前に、
美文字、とかいうフレーズが流行りだして、
なにげなく、
そのへんにあるペンで、
書いてみたら、絶望したよね。
字って、書いてないと、
書けなくなるのね。
それからというもの、
自分の書き文字スキルは棚に上げ、
せめて書きやすい筆記用具を求めて、
彷徨うことしばし。
人気のボールペン、水性ボールペン、
万年筆、デスクペン……。
そしてようやく出会ったペンが、
こちら、PILOT PRERA CM。
これに出会うきっかけになったのは、
紙用マッキー。
幅広のペン先のおかげで、
文字にメリハリがついて、
自分の字が、なんとなく、楽しく見えて、
幅広のペンを探して行きついたのが、
カリグラフィ用の万年筆。
楽しい、とにかく、
書くのが楽しい。
それ以来、
ほぼ、手書きの字は、
このペンでしか書いてないから、
もはや、普通のペンには戻れない身体に。
普通のペンで自分の字を見ると、
ヘタすぎて、へなへなすぎて、絶望する。
ひと昔前には、
お香典とかお祝いとかの袋も、
ボールペンは適さない、
手紙やはがきも、ボールペンは失礼、
みたいな風潮が、ほのかに残ってたけど、
いまでは、ボールペンがもっとも一般的な筆記用具で、
むしろ、正式書類を万年筆で書くなんて……、
みたいに思われることもあるみたいだけど、
銀行に出す書類も、契約書類も、
カリグラフィのペン先で書いて、
ダメって言われたことないから、
この先もおそらくは、
カリグラフィのペン先万年筆で、
なんでも書いていくと思う。
ペン先が平たい、ってことは、
ペン先の取り回しが悪くて、
あんまり細かい字は書けないし、
ペン先が太いから、
インクがドバドバ出る。
というわけで、
インクの減りがものすごく早いこと、
書く紙によっては、
裏抜けどころか、次のページまでインクが抜けたり、
そういう個性的なところもある。
それもまぁ、
好きになってしまえば、
欠点じゃなくて、個性の範囲。
あばたもえくぼ。
願わくば、
インクが見えるタイプじゃなくて、
もっと、こう、重厚感のある、
おばあちゃんになるまで使って、
味わい深くなる感じのボディの、
カリグラフィ万年筆が、欲しいです。
追記。
その後、スタブ、というペン先を知り、
TWSBIの万年筆を購入しました。